ヌマベの楽校プロジェクト

ヌマベの楽校プロジェクト

「生きもののすみかを作ろう in ヌマギワ」ワークショップ

・日時:毎月第4日曜日 10時~12時
    6月のワークショップでは観察道の整備を予定しています。
・集合場所:手賀沼フィッシングセンター・ミライいのち池
・服装:長袖・長ズボン推奨。帽子など、熱中症対策をしてお越しください。
・持ち物:着替え、タオル、飲み物や軽食、長靴またはウォーターシューズ、軍手
・予約:不要です。お気軽にお越しください。 

<今年度のワークショップの目標>

今年度は、これまで子どもたちが考えてきた提案を実現させていきます。

  • 乾燥しきった「実験ゾーン」でアズマネザサを刈るエリアと刈らないエリアの生物の違いを調べる。
  • 生物が多様な「観察ゾーン」の観察道を整備する 。
  • 「おいでおいでゾーン」の乾燥化を止めるべく、様々な方法でヨシ原を更新する。

<プロジェクトの背景>

みなさんは堤防の沼側(ヌマギワ)に入ったことはありますか?

手賀沼フィッシングセンターや遊歩道、堤防は1968年に干拓によって突如出現した場所ですが、堤防沖側の水と接する部分に土砂が堆積し、遠浅地形が形成されています。私たちはここを「ヌマギワ」と呼んでいます。現在、ヌマギワには土壌水分量に適した植生帯が形成されていますが、抽水植物帯のみであり、それも徐々に乾燥し、生物多様性が低下しつつあります。

昔の手賀沼の植生帯は、抽水植物帯だけでなく、沖に向かって浮葉植物帯や沈水植物帯も広がり、泳ぐのに水草が邪魔なほどだったと言われています。そこまで見えて小魚が水草に潜む様子が見えたとも。そして、人間がその水草を畑の肥料として利用する「モク採り」によって、豊かな植生帯が維持されていました。洪水や降雨と連動した水位変動も起こっていて、それは人にとっては迷惑なものですが、植生の多様性ひいては鳥や魚の多様性には、貢献していたことがわかっています。

現代の私たちには洪水の心配もありません。暮らしの中で手賀沼に関わるといえば、たまに水景を楽しむくらいでしょうか。そんな私たちは、どのような形でなら、手賀沼の生物多様性を保全したり向上したりできるのでしょうか。

ヌマラボ生きものチームは、昨年から有志でチームを作り、ヌマギワでの活動を始めました。「生きもののすみかを増やす」という遊びのような学びのような仕事のような、なんだかわからない小さな取り組みを、ここヌマギワで始めることによって、新たな「里沼」文化を提案します。

※「里沼」…周辺で自然と共生しながら人間が暮らし、歴史・文化が育まれてきた沼 (日本遺産ポータルサイトより)

<これまでのヌマギワ>

  • 2022年 ヌマラボ生きものチームがゴミを拾いながら、生物や植生の調査を行う(完全に乾燥しきっているゾーン、適度に湿ったり乾いたりするゾーン、常に水が入ってくるゾーンの3つに分けられ、土壌状態に適応した植生帯が広がっていることが判明)。 2つのゾーンは干拓以降、人の手が入っておらず、荒れ果てていることが判明。残りの1つは植生も生物も多様で非常に良い状態だったが、人が入るエリアを決める必要があると結論付けられた。
  • 2023年 これらの提案をまとめ、関係者にプレゼンし、共感や了承を得た。準備として、増えすぎたアズマネザサを刈ったり、荒れたヨシ原の手入れを行ったりした。

2024年度は、生きものに配慮しながら空間を整備したり、今後の運営体制を考えたりするために、ハウジングアンドコミュニティ財団の「住まいとコミュニティづくり活動助成」プログラムを活用することとなりました。

http://www.hc-zaidan.or.jp/news/view/311

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