手賀沼の案内人 no.30 専業農家 高城孝太郎さん・昌平さん 父から子へ、手賀沼の未来 耕作放棄地が増える一方、次の世代に引き継がれている農地もたくさんあります。高城さんの畑もその一つ。23歳の時に婿入りし、農家に転職。当時は農業の知識もなく、お義父さんの背中を必死に追う毎日でした。その中で「良い点はマネし、悪い点は改善」と自ら思考。自分のスタイルを作っていきました。そして現在。3年程前から息子の昌平さんが農家に転職。父からの誘いではなく自分で「農業をやる」と決めました。農家の後継者を探すのも大変ですが、それを育てるのはもっと大変。息子だからと甘やかさず、「若いうちから自分で責任を持ってやってみたほうがいい」と様々な仕事を昌平さんに任せています。昌平さんも地域の勉強会などに自ら積極的に参加。やってみて「農業は楽しい」と言います。「今後はオーガニック野菜にも挑戦していきたい」と次の夢も。父から子へ引き継がれたものは、新しい形となって手賀沼をさらに発展させてくれそうです。 地域のつながりを大切に 「高城孝太郎さん」と聞くと、「あ~!孝太郎ね!笑」とみんなが笑顔になる。高城さんはそんな誰からも愛されている方です。その秘密は愛嬌たっぷりな人柄と相手への感謝を忘れないところ。若いうちから地域の集いに参加し、知識も親交も深めてきました。「あの人にはお世話になったよ!」と感謝の気持ちを忘れません。人とのつながりを大切に、コツコツ頑張ってきたからこそ巡ってきたチャンスも少なくないと言います。そんな父の言葉を真剣に聞く昌平さん。「農業は一人でのんびり仕事できる所が良いと思っていたけど、やってみたら人との付き合いが多くて…」と驚きを感じている一方で、地域に貢献できることにも挑戦していきたいとやる気たっぷり。愛され上手の父を持つ昌平さんが、新たな挑戦の中でどんなキャラクターを発揮するのか。どんな人と出会い、どんな化学反応が生まれるのか。まだまだ手賀沼にはおもしろい未来が待っていそうです。 高城 孝太郎・昌平 小松菜、カブ、大根を主力に、様々な野菜を栽培する箕輪地区の専業農家。 手賀沼で一番好きな場所は? ズバリ「自分の畑」!! 種まきから芽が出るまでの間は「大丈夫かな~」と気が気じゃない。その分芽が出た時、ホッとするんだそう。 ※この記事は2020年4月に執筆されています。